【メキシコ】地理の特徴は?気候や宗教、文化などについて解説!

北アメリカ大陸にあってアメリカ合衆国の南に隣接するメキシコは中米最大の国で、小さい国が多い中米諸国の中にあって際立っています。16世紀にスペインの植民地となり、その後1821年に独立します。中米から南米に広がるスペイン語圏の一角を占め、ラテンアメリカを代表する国です。

 

そんなメキシコについて、自然や文化、産業など地理的特徴をまとめていきます。

メキシコの国土と住民

メキシコの面積は約200万㎢と中米諸国の中では際立つ大きさで、中央部にメキシコ高原が広がっています。首都のメキシコシティも標高2300mにある高原都市になっており、メキシコ湾に向かって突き出すユカタン半島や沿岸部に平野はありますが、全体としては高原の国という表現がぴったりの地形です。

 

人口は1億3千万人と日本を少し上回る多さですが、民族的には白人と先住民の混血であるメスチソが60%を占めており、先住民が30%、スペイン系の白人が約9%という構成になっています。

メキシコの気候~高原地帯は年較差の小さい高山気候~

中央部に広がる高原地帯は気温の年較差が小さい高山気候の特徴をもち、気候分類的には温帯に属します。メキシコシティの年平均気温は16.7℃で、月別の平均気温も1月が14.0℃、7月が17.0℃と年較差が小さく過ごしやすい気候です。

 

これに対し、平野部のユカタン半島と沿岸部には熱帯が分布しますが、大部分が雨季と乾季が明瞭なサバナ気候に属しており、5月から11月にかけてが雨季になります。

 

一方、アメリカ合衆国との国境に近い北部にはアメリカ西部から続くようにステップや砂漠の乾燥気候が分布しており、太平洋に突き出す細長いカリフォルニア半島も大部分が砂漠になっています。

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メキシコはスペイン語とカトリックの国

スペインの植民地支配の影響で中南米諸国にはスペイン語を公用語にする国が多く、広いスペイン語圏を形成しています。メキシコはスペイン本国よりも多い1億人を超える人口を有するため、世界では最もスペイン語を話す人が多い国になっているのです。

 

また、先住民も多く残るメキシコでは各民族の言語も政府公認になっており、その中には古代マヤ文明を築いたマヤ人のマヤ語も含まれています。

 

一方、メキシコの宗教もやはりスペインの影響でキリスト教のカトリック(旧教)教徒が8割を超えて多くを占めており、先住民の間にも浸透しています。ただ、先住民の伝統的な信仰とも融合した独特の特徴をもつカトリックになっています。

 

3世紀頃に始り8世紀に全盛を迎えたマヤ文明や、14世紀にメキシコシティを建設したアステカ文明などの先住民の文化と征服者のスペイン人との文化が、色々な分野でも融合して残っているのが現在のメキシコの文化ということができます。

トウモロコシの原産地はメキシコ?

米や小麦を上回って世界で最も生産量の多い穀物がトウモロコシですが、その原産地は他の作物とちがってはっきりと特定されておらず、メキシコ付近から中米、アンデスにかけての一角であろうとされています。研究の結果、メキシコを有力視する学者も多くいます。

 

マヤ文明やアステカ文明の時代にも広く栽培され、南北アメリカ大陸へも広まったトウモロコシは、コロンブスがアメリカ大陸から持ち帰って以後はヨーロッパでも栽培が広がっていきました。そして現在では世界中で主食や飼料作物として多く栽培されているのです。

 

メキシコでは現在でもトウモロコシの生産が多く、世界第5位(2016年)となっています。他の作物では熱帯の低地で栽培される、サトウキビやメキシコが原産の繊維作物であるサイザル麻が世界の上位の生産をあげています。

メキシコはラテンアメリカ有数の工業国

カリブ海の国々を含む中南米諸国は、一部の例外的な国をのぞくと、スペイン語圏の国が圧倒的に多く、ポルトガル語のブラジルやフランス語圏の地域も含めラテン文化圏に属します。

そのため中南米諸国をラテンアメリカという呼び方でアングロアメリカと対比させることもアメリカ大陸の区分ではよく行われます。ちなみにアングロアメリカはアメリカ合衆国とカナダの2ヶ国だけです。

 

メキシコはそのラテンアメリカの国々の中では、ブラジルと並んで有数の工業国になっており経済的にも発展しています。その要因の一つにアメリカ合衆国とカナダ、メキシコの3ヶ国が加盟するNAFTA(北米自由貿易協定)の存在があります。

 

協定によって貿易品における関税コストが削減され、さらに労働者の賃金コストも低いため、隣国アメリカからは自動車や電子製品などの部門を中心に多くの外国企業が進出しており、製品がアメリカへ輸出されます。

 

現在のメキシコの貿易における輸出品目をみると、機械類と自動車で60%(2017年)を占めており、産出の多い原油がその次にきています。貿易額もメキシコとブラジルがラテンアメリカ諸国では飛び抜けて多くなっていますが、メキシコがブラジルの2倍以上もあり、アメリカ合衆国との関係が強いことを物語っています。

 

ただ、現在はNAFTAの協定見直しやメキシコ人のアメリカへの移民制限など、アメリカのトランプ政権が打ち出している政策によって、アメリカ合衆国とメキシコの関係が今後どのようになるのかが注目されています。

メキシコの地理要点まとめ

  • 中央部にメキシコ高原が広がる高原の国で首都のメキシコシティも標高2000mを超える高原都市。
  • 平地には熱帯、北部には乾燥気候が分布するが、中央の高原地帯は気温の年較差が小さい高山気候で温帯。
  • 1億人を超える人口で、民族的には白人と先住民の混血であるメスチソが60%を占めている。
  • スペイン語とカトリック(旧教)の国で、スペイン語人口は世界最大。
  • 先住民とスペイン人の文化が融合した文化的特徴が各分野に残っている。
  • トウモロコシの原産地とも言われ、現在でも世界上位(第5位:2016年)の生産をあげている。
  • ラテンアメリカ有数の工業国でアメリカ合衆国との結びつきが強く、貿易額もラテンアメリカ最大。
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