【イギリス】地理の特徴は?経済や産業などについて解説!

かつて多くの植民地を有し大英帝国として栄えたイギリスですが、その植民地はほとんど独立し、現在ではイギリスとイギリスから独立した国からなるイギリス連邦というゆるやかな共同体がその名残りをとどめています。

 

そんなイギリスについて、産業や経済を中心に地理的特徴をまとめていきます。

イギリスの国土と住民

現在のイギリス本国の面積は24万㎢と日本の3分の2程しかありませんが、その国土はさらに4つの地域に分かれます。

 

正式国名をグレートブリテン及び北アイルランド連合王国と呼ぶように、グレートブリテン島にはイングランド、スコットランド、ウェールズの3つの国があり、アイルランド島北部の北アイルランドを入れてイギリスの中に4つの国がある連合王国という国家形態です。

 

イギリスの伝統スポーツであるサッカーとラグビーはそれぞれの競技連盟がこの4つの国ごとの加盟を認め、ワールドカップにはイギリスではなくそれぞれの国で出場することはよく知られています。

ただ、ラグビーのアイルランドに関しては、独立国のアイルランドと北アイルランドの統一チームとして参加しています。

 

面積的にも人口的にもアングロサクソン系のイングランドが中心ですが、ケルト系のアイルランド人が少数派として住む北アイルランドではアングロサクソン系との対立が長く続きました。また、同じくケルト系のスコットランドでも分離独立の動きが顕在化しています。

 

これら白人以外にもかつての植民地から移住してくる黒人やインド人も少数派として存在します。

国土全域が西岸海洋性気候

大陸の西に浮かぶ島国のイギリスは年中偏西風の吹いてくる国で、典型的な西岸海洋性気候の国になっており、国土全域がこの気候区に属します。

 

同じ温帯でも日本とはかなり特徴がちがいます。偏西風の影響でほぼ一定の降水量が毎月続きますが、年降水量そのものは日本よりかなり少なくなります。

 

本来、緯度が日本より高いので夏は日本より涼しく、冬は南西からの偏西風が温暖な空気をもたらすので日本より温暖になり、気温の年較差が小さいのです。

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牧場・牧草地の多い風景

北緯50度より北に位置するイギリスは、氷河時代の氷期にはほぼ全域が氷河におおわれていました。そのためやせ地が多く土地や土壌の条件は良くなく、穀物栽培には向いていないのです。

 

年中降水があることもあって牧草は良く育つため、農業的には牧場経営がさかんになり、何と国土の46%が牧場・牧草地になっているのです。産業革命期の毛織物工業に羊毛を供給した伝統は今でも続き、現在でも羊毛生産は世界第4位(2013年)です。

 

ただ、南東部を中心に土地改良を進めて耕地も広がり、小麦の生産も増えて現在ではイギリスの穀物自給率は85%と高くなっています。

ヨーロッパでは貴重な北海油田

石炭と鉄鉱石に恵まれて世界で最初に産業革命を成しとげたイギリスは「世界の工場」と呼ばれる工業国として発展しますが、現在では鉄山は閉山して鉄鉱石は100%海外依存になっており、石炭の産出量もわずかです。

 

これに対し、1970年代にイギリス東部の北海で発見された北海油田は起死回生の存在になりました。北海油田・ガス田はイギリス、ノルウェー、オランダの海域に分かれますが、イギリスは1980年代に入って石油の産出を大きく伸ばして輸出国になり、経済を支える資源となりました。しかし、中東のように埋蔵量が多くないため現在では産出が減少し、再び輸入国に転じています。

イギリス経済とEU離脱

第二次大戦後は一時期経済が落ち込みますが、産業革命以来の伝統を持つ工業は機械、自動車、電子工業などを中心に健在で、GDP(国内総生産)に海外からの所得を加えた経済指標であるGNI(国民総所得)はアメリカ合衆国、中国、日本、ドイツに次いで世界第5位(2016年)、ヨーロッパでは第2位で、経済大国には変わりありません。

 

ロンドンの中心部にある「シティ・オブ・ロンドン」はニューヨークのウォール街と並んで国際金融市場の中心として有名です。

 

ただ、EUに加盟しながら共通通貨ユーロを導入しないなど、ドイツやフランスと一定の距離を置いてきたイギリスはそのEUから離脱することになりました。このEU離脱が今後のイギリス経済にどのような影響を及ぼすかは不透明な状況です。

イギリス地理要点まとめ

  • イギリスはイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4つの国からなる連合王国。
  • 国土全体が年中偏西風の影響を受ける西岸海洋性気候で、日本より夏は冷涼で冬は温暖。
  • 国土の半分弱が牧場・牧草地で羊毛生産の伝統があるが、小麦の生産も増加し自給率は高い。
  • 世界で最初に産業革命を成しとげて「世界の工場」と呼ばれた歴史がある。
  • イギリス東部の北海海底にある北海油田はヨーロッパでは貴重な油田。
  • 世界第5位、ヨーロッパ第2位の経済大国で、シティ・オブ・ロンドンは国際金融取引の中心地。
  • EUからの離脱が決まり、イギリス経済にどのような影響を及ぼすかが注目される。
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