中学地理の日本の農業の説明でよく出てくる言葉に、二期作と二毛作という似た言葉があります。
この2つの言葉は、その違いをはっきりと説明できるようにしておきましょう。
二期作とは、1年に同じ土地で同じ作物を2回栽培して収穫することです。
二毛作とは、1年に同じ土地で異なる2種類の作物を、異なった時期に栽培することです。
ちなみに、二毛作の「毛」とは作物という意味です。
土地がやせていたり、気候条件が悪くて作物の栽培ができない土地を不毛の地と呼んだりするね。
二期作とは、同じ作物を2回栽培して収穫すること。
二毛作とは、異なる作物を異なる時期に栽培すること。
同じ作物か、異なる作物か。
この違いをしっかりと頭に入れておきましょう。
かつて米の二期作が行われた高知平野
二期作という場合は、米の二期作をさすのが一般的です。
温暖な気候を利用して、かつて西日本の太平洋側の地域で行われていましたが、特に高知平野の二期作は有名でした。
一回目は3月に栽培を始めて7月に収穫、2回目は7月に栽培を始めて11月に収穫というパターンで行われていたんだ。まさに温暖な気候ならではの栽培方法だね。
しかし、日本全体の米の過剰生産によって、1970年代からは米の減反(げんたん)政策と呼ばれる生産調整が行われるようになり、二期作もどんどん減っていき、現在は、高知平野でも行われなくなっています。
今では、この温暖な気候の高知平野は野菜の促成栽培を行う、園芸農業地帯として有名になっています。
逆に、今でも米の二期作を行っている地域としては、世界地理で出てくる東南アジアの熱帯の国があげられます。
筑紫平野の二毛作も減少
二毛作では、2種類の作物を栽培することになりますが、中心的な作物の栽培を表作、もう一方の作物の栽培を裏作と呼びます。
九州の福岡県南部から佐賀県にまたがる筑紫平野は、米の産地として知られますが、かつては米を作った後の耕地で、麦類や畳表(畳の表側の面)の原料となるい草などを裏作として栽培する二毛作が行われていました。
二毛作の代表的地域であった筑紫平野でも、最近では米作農家に加えて、多くの種類の野菜を栽培する農家も増え、麦類の生産が減って二毛作も減少しています。
二期作、二毛作違いまとめ!
それでは、最後に二期作、二毛作違いをもう一度整理しておきましょう。
二期作は、1年に同じ土地で同じ作物を2回栽培して収穫することで、一般的には米の二期作をさします。現在、日本ではほとんど行われなくなりました。
二毛作は、1年に同じ土地で異なる2種類の作物を、異なった時期に栽培することで、米と麦類の組み合わせなどで行われていましたが、現在は減少しています。
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