【中学公民】労働基本権とは?労働三法を取り上げて簡単に解説していくぞ!

人はなぜ働くのだろう?

みなさんは考えたことありますか?

わたしたちが働きやすい職場を支えるために労働基本権労働三法があります。

この権利や法律によって、わたしたちはどのように守られているのかな?

今回は、労働に関する権利や法律を解説していくよ!

勤労の権利

わたしたちは、自分や家族が人間らしく生きていくために、働くことは欠かせません。

日本国憲法で、すべての人に働く機会をあたえることを保障しているよ。

第27条

① すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。」

働く意思と能力のある人には勤労の権利が保障されるんだ!

勤労の権利は社会権の1つだよ。

労働基本権

労働者は、経営者に対して弱い立場にあります。

労働者を守るためにあるのが「労働基本権」なんだ!

これは日本国憲法で保障されているよ。

第28条

勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利には、これを保障する。

では、労働基本権ってどんなものかな?3つの労働基本権をみていくよ!

①団結権

団結権は、労働組合をつくる権利です。

労働組合とは、労働者が労働条件の改善や社会的地位の向上を目指して自主的つくられた組織のことなんだ。

 

ある会社で、稼ぎを増やすために、安い賃金で従業員を雇っているとします。

従業員は、「高い給料が欲しいなあ。」と思っています。

あるとき、1人の従業員が「給料を高くしろ!」と社長に訴えたとします。

社長はそんな要求を受けたくないので、この人をクビにします。

従業員は不利益を被ることがあるのです。

こんなとき、従業員は「労働組合」をつくって、みんなで団結する権利が認められているんだ。

 

②団体交渉権

団体交渉権は、労働組合が会社の経営者と対等な立場で話し合う権利です。

 

労働組合が「給料を高くして!」と社長に交渉します。

従業員みんなが訴えてきたら、社長は交渉に応じなければなりませんね。

会社と従業員は対等に話し合うことができます。

いい加減な対応をしたら、みんな辞めてしまうかもしれません。

 

③団体行動権

団体行動権は、労働者が団結してストライキを起こす権利です。

ストライキとは、一時的に仕事をしないことなんだ。

 

交渉したにも関わらず、賃金が上がらなかった。

これでは従業員の不満が爆発します。

こんなとき、ストライキをすることが認められています。

会社はストライキを起こされる前に、交渉の段階でしっかり話し合うことが重要ですね。

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労働三法

労働三法は、労働に関して定めた3つの基本法のことです。

それは、「労働基準法」、「労働組合法」、「労働関係調整法」の3つ!

この3つの法律を詳しくみていくよ。

①労働基準法

労働基準法は、賃金、労働時間、休日、などの労働条件ついて最低基準を定めた法律です

この法律では次のようなことが決められているよ。

賃金 男女同一賃金
労働時間 1日8時間以内、1週間40時間以内
休憩時間 6時間をこえたときは最低45分、8時間をこえたときは最低1時間
休日 毎週最低1回、または4週間に4回以上
最低年齢 15歳未満の児童の使用禁止
深夜業 18歳未満は午後10時~午前5時の深夜業禁止

このように、賃金の最低基準や労働時間などの基準が決められているんだね。

労働基準法は、正社員だけでなく、パートやアルバイトなどあらゆる労働者に使われるよ。

会社が正しく実施しているかを監督する労働基準監督署が全国に設置されています。

②労働組合法

労働組合法は、労働者の団結権の保護のための法律です。

労働者が主体となって、労働条件の改善を会社に求めることができるよ。

 

現在、労働組合に加入しているのは、労働者の20%以下といわれています。

中小企業やアルバイトの人の多くは加入していないんだ。

労働者全体の意見は反映されにくいというのが現状ですね。

③労働関係調整法

労働関係調整法は、労働者と経営者の紛争の解決をはかる法律です。

ストライキの予防と解決を定めているんだ。

 

現代の雇用問題

どうして労働基本権や労働三法が必要なのでしょうか?

労働者のまわりにはどのような問題があるのでしょうか?

①ブラック企業の存在

すべての会社が健全であるとは限りません。

日本には「ブラック企業」が存在します。

長時間働かせる、残業代がない、ノルマを強要する、上司からパワハラやセクハラを受ける、さまざまな問題があふれているんだ。

そのため、社員の勤続年数が短く、離職率が高くなっています。

働く会社を選ぶ「就職活動」でしっかり見極めたいですね。

 

②過労死

過労死とは、長時間労働による疲労やストレスが原因で、脳や心臓の疾患を発症して死にいたることです。

厚生労働省の発表では、2017年度の過労死や過労自殺で労災認定された人は190人でした。

長時間労働によって命を落としてしまう人を無くし、社会全体が労働環境を改善していくことが必要ですね。

 

 

このように、日本にはブラック企業や過労死などの労働問題があります。

労働者をしっかり守るために「労働基本権」や「労働三法」が必要なんだね。

安心して楽しく働ける職場になることが大切です。

みなさんもこれから働くときには、これらのことを頭に入れておきたいですね。

まとめ

今回は、労働に関する権利や法律を解説しました。

「労働基本権」と「労働三法」は理解できましたか?

どういったことが保障されているのか、しっかり確認しておきましょう!!

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