中学地理分野の日本地理の学習で必ず出てくる言葉に
工業地帯と工業地域があります。
この2つの言葉って、何が違うの??って感じだね。
まぎらわしい言葉だけれど、実は…
違いは明確ではありません。
それぞれの言葉は慣習的につけられたモノで
かつては京浜、中京、阪神、北九州が四大工業地帯と呼ばれました。
すなわち工業生産額の多い所です。
その他は全て工業地域と呼びました。
現在は、北九州の生産が減少したので三大工業地帯と呼んでいます。ただし、慣習的に現在も北九州工業地帯と呼ぶ場合が多いですが、地位が低下したので北九州工業地域という名称を使う場合もあります。
この2つの言葉に明確な違いはありません。
工業生産額の多い、京浜、中京、阪神、北九州を工業地帯。
その他を工業地域という呼び名を使います。
ただし、北九州は現在では工業地域と呼ぶこともあります。
工業地帯、工業地域の具体例は
現在、三大工業地帯と呼ばれる3つの工業地帯の工業都市をあげると、
京浜は東京都から神奈川県にかけて東京、川崎、横浜などの工業都市があります。
中京は愛知県から三重県北部にかけて豊田、名古屋、東海、四日市などの工業都市があります。
阪神は大阪府から兵庫県にかけて堺、大阪、尼崎、神戸などの工業都市があります。
中でも、最も工業生産額の多いのは豊田の自動車工業を中心とする中京工業地帯で、都道府県別の工業生産額でも第1位は愛知県です。
北九州も含めてかつては四大工業地帯と呼ばれましたが、京浜から北九州を結ぶ帯状の地域は太平洋ベルト地帯と名付けられました。鉄鋼業や石油化学工業を中心にした重化学工業が発達し、まさに日本の工業の中心というわけなんだ。
これらの工業地帯に続いて、1960年代の高度経済成長期には倉敷(水島)などの瀬戸内、浜松などの東海、市原などの京葉といった工業地域が、太平洋ベルト地帯を埋めるように発達し、その他の地域も含めて、原料の輸入に便利な臨海部には次々とコンビナートが作られたんだ。
そして、他の先進国と同様に鉄鋼業などの停滞にともなって、日本の工業の中心が自動車工業や先端技術産業に移ってくると、関東内陸(北関東)工業地域のように新しい工業地域も誕生しました。
また、原料や製品が軽量、小型で輸送しやすいため、空港や高速道路沿いにIC関連工場が多く作られ、シリコンアイランド(九州)やシリコンロード(東北)と呼ばれる、新しい立地のパターンも登場しますが、これらの地域は工業地域とは呼ばれていません。
工業地帯と工業地域の違いまとめ!
工業地帯の名称は京浜、中京、阪神という現在の三大工業地帯の各工業地帯に使われますが、かつては北九州も含めて四大工業地帯と呼ばれていたので、現在でも慣習的に北九州工業地帯の名称を使う場合が多くなっています。
そして、かつての四大工業地帯以後に発達した地域は、全て工業地域の名称を使います。
工業地帯と工業地域の違いは、工業生産額や地域的な広がりなどが基準という説明もありますが、かつて生産額の多かった時代に名付けられた四大工業地帯の4つが、それ以来ずっと慣習的な名称として使われているのです。
ちなみに、京浜より関東内陸(北関東)や瀬戸内の方が、現在では工業生産額が上回っています(2016年)。
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