【中学歴史】鎌倉文化の特徴まとめ!仏教、文学、絵画、彫刻など

武士のための社会だった鎌倉幕府。

この時代の文化にはどんな特徴があったのか。

仏教、文学、絵画、彫刻などについて

わかりやすく説明していくよ。

鎌倉文化の特徴

鎌倉時代の文化の特徴はズバリ武士の世の中らしい力強い文化だ。

それまで天皇や貴族が中心となっていた優雅な文化と武士ならではの素朴でたくましい文化が合わさって新しい文化が発展していった。

武士が政治の中心になったことにより、文化の中心も武士へと移り、武士の暮らしや気風に合った文化が強調されていったんだ。この文化を鎌倉文化と言います。

また、もう1つ特徴として挙げられるのが、この文化は武士だけでなく民衆にも浸透していったことだ。

今までの上流階級の文化と違い、武士や民衆の生活に合ったわかりやすい文化だったんだね。

鎌倉文化の特徴~鎌倉仏教~

仏教は鎌倉時代、大きな変化があった。

それまでの仏教は皇族や貴族を中心に広まったんだけど、この鎌倉時代に新しく起こった仏教は武士や民衆を中心に広まっていったんだ。

源平の争乱や飢饉などが立て続けに起こり、民衆の心は荒んでいたんだ。

何か心の拠り所になるものがほしい…

そんな時、この鎌倉仏教が起こった。

この新しい仏教の教えは瞬く間に広がっていき、鎌倉文化を代表する1つになったんだ。

鎌倉仏教はいろいろな宗派があります。現在も多くの人に信仰されているよ。

みんなが知っている宗派はあるかな?

浄土宗

開祖(教えを最初に広めた人)は法然

「南無阿弥陀仏」という念仏を唱えると誰もが死後極楽浄土へと生まれ変わることができるという教え。

浄土真宗

開祖は親鸞

親鸞は元々は法然の弟子だったんだ。

浄土真宗も浄土宗と同じく「南無阿弥陀仏」と唱えると救われるというものだったんだけど、浄土宗より簡単(ゆるいともいう)。

生涯で1度でも念仏を唱えたことがある人はみんな救われるし、そもそも人間はみんな「悪人」。

そして仏様はそんな「悪人」を助けるのが役目なんだから、みんな救われる対象なんだよっていう教えだったんだ。(悪人正機説といいます。)

またびっくりするのが、なんと浄土真宗のお坊さんは結婚しても良かったんだ。

親鸞自身も結婚していて、奥さんも出家して浄土真宗のお坊さんだった。

このように、女の人にも優しい仏教で女性の信者も多かったんだ。

時宗

開祖は一遍

踊念仏と言って、踊りながら念仏を唱えたらいいという教え。

なかなか楽しそうな宗派だね。

日蓮宗

開祖は日蓮

上の3つの宗派と違って「南無妙法蓮華経」という題目を唱えると救われるという教え。

その経典(教科書みたいなもの)「法華経」至上主義。

他の宗派の教えは正しくないという激しめなスタンスだったんだ。

他の宗派を攻撃したりしてちょっと過激だったみたい。

ここまでの宗派が平安時代以前に伝わってきた仏教を基にして新しい教えを作った仏教なんだ。

次の2つの仏教はそれとは違い、鎌倉時代に宋(中国)から伝わった仏教なんだよ。

臨済宗

開祖は栄西

座禅(胡坐をかいて手は前で印を組み目は閉じる)を組んで師匠(自分よりえらいお坊さん)が悟りを開けるように手助けするために出してくる問いかけに答えることで自ら悟りを開こうとする教え。

曹洞宗

開祖は道元

臨済宗と同じく座禅を組むが、こちらはひたすら座禅を組んで瞑想することで悟りを開こうとする教え。

この臨済宗と曹洞宗を合わせて禅宗と呼びます。

 

このように鎌倉仏教が広まった理由は、それまでの仏教とは違い、わかりやすく実行に移しやすかったからなんだ。

絶食したり険しい山に登ったりという厳しい修行なんてものはなく、ただ念仏を唱えたらいい、座禅を組めばいい。出家しなくてもいつでもどこでも始められる。

この手軽さがウケて民衆も武士もドハマりしたんだ。

特に武士には禅宗の方が生活習慣やお堅い雰囲気が性に合って広く浸透していった。

中でも臨済宗は北条氏に受け入れられ、幕府から庇護を受けていたんだ。

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鎌倉文化の特徴~彫刻・建築~

鎌倉文化は彫刻や建築なども優れた作品を残しているんだ。

その特徴として写実的で力強いという点がある。

特に重要なのは、東大寺南大門にある金剛力士像(仁王像)

作った人は運慶快慶。ここまでセットで覚えよう。

引用:wikipedia

 

なんで鎌倉時代に東大寺?って思うかもしれないけど、当時東大寺は焼打ちに合って重要文化財のほとんどが焼け落ちてしまったんだ。

このままではいけない、東大寺を復興しようってことになった。

そこで呼ばれたのが、運慶・快慶をはじめとする優れた仏師(仏像を造る人)たちだ。

運慶と快慶は鎌倉文化の彫刻部門を代表する2人だ。鎌倉文化の彫刻と言えばこの人たちだが、名前は似てるけど血はつながってないよ。親子でも兄弟でもない。

仏師は作り方やその特徴で様々な集団に分かれていて、この2人は同じ「慶派」と呼ばれる流派に属していたんだ。だから兄弟弟子みたいなものかな。

 

この2人が作った金剛力士像は、2体。

門の左右に配置され、東大寺の守り神とされている。だからあんなに怖い顔なんだね。

ちなみに向かって左側の口をぐわっとあけているのが「阿行像」、向かって右側の口をんんっと閉じているのが「吽行像」です。

また、南大門自身も、鎌倉文化の重要建築物だ。

この建築様式は宋から伝わっていて、派手さはなく簡素だけど、雄大でどっしりと重厚感があるよね。まるで武士社会を表しているかのような力強さを感じる様式となっているよ。

鎌倉文化の特徴~文学~

文学分野でも優れた作品がある。

戦乱も多かったから、人の生死をテーマにした随筆や、軍記物という武士の勇ましい姿を描いた物語が作られたんだよ。

主な作品を紹介しよう。

新古今和歌集

後鳥羽上皇の指示により藤原定家らによって編纂された。

武士によって政権を奪われ、次第に衰退していく貴族たちの哀愁漂う感じが良く表れている。

徒然草

筆者は吉田兼好(兼好法師)。

「徒然なるままに」の書き出しで有名。

国語の授業で暗記した人も多いのでは?

日本3代随筆の1つ、人々の生活の様子などを筆者の感情を織り交ぜて描く。

方丈記

筆者は鴨長明

日本3代随筆の1つ、筆者の無常観が現れた作品。

飢饉や争乱などで荒れた生活から世の無常さやはかなさを描く。

平家物語

軍記物、源平合戦の争乱の様子を描いたもの。

武士の勇敢な姿がいきいきと表現されているよ。

「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」という書き出し。

琵琶法師によって語られたことでも有名。

また日本の怪談話に「耳なし芳一」という平家物語を語る芳一が平家の亡霊たちに耳をちぎられるという話もあるよ。

鎌倉文化の特徴~絵画~

絵巻物が全盛期を迎えた。

物語の1場面を描いた物語絵、武士の勇敢に戦う姿を描いた合戦絵などが多く作られました。

また、似せ絵という肖像画も多く描かれたんだ。

引用:wikipedia

鎌倉文化の特徴まとめ!

重要語句を下にまとめたよ。

  • 鎌倉文化の特徴…武士を中心に力強い文化。
  • 鎌倉仏教
  • 東大寺南大門金剛力士像…運慶・快慶によって作られる。力強い。
  • 文学
  • 似せ絵…肖像画
  • 絵巻物…物語絵、合戦絵など

しっかり覚えて得点アップだ。

 

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