みなさんは、消費者の権利を知っているかな?
使っている商品が壊れてけがをした。
表示されているものと中身が違った。
こんな場面に遭遇するかもしれません。
そんなとき、私たちを守ってくれる法律や制度、権利があるんです。
今回は、消費者を守る4つの権利を中心に詳しく解説していくぞ!
消費者の4つの権利とは?
欲しいものがあるときは、その商品の情報を集めて自分の判断で買い物しているよね。
私たちには、どんなものをどれだけ買うか、いらないものは買わないという権利を持っています。
このように、消費者が自分の判断で自分の利益のために商品を購入すること消費者主権というよ。
だけど、私たちはその商品のことをどれだけ知っているかな?
品質や特徴などの情報は、消費者よりも生産者の方が圧倒的に詳しいよね。
情報の格差が原因で詐欺や偽装などのトラブルに巻き込まれてしまうこともあります。
こうした消費者の問題が深刻になっていくなか、1962年にアメリカのケネディ大統領が消費者の4つの権利を示したよ。
消費者の地位を正しく認識して、この権利を実現するためのルールづくりを主張したんだ。
では、消費者の4つの権利の内容をそれぞれ解説していくぞ!
- 安全である権利
- 知らされる権利
- 選ぶ権利
- 意見を聞いてもらう権利
安全である権利
商品から守られる権利。
生命や健康に関わるような危険な商品やサービスから安全に保護されているよ。
知らされる権利
虚偽や誤った表示、宣伝、広告から守られる権利。
商品を選ぶときに必要な十分な知識が与えられる権利もあるんだ。
選ぶ権利
競争価格で提供されるたくさんの商品やサービスの中から選ぶことができる権利。
どんな場合でも商品に接することが保証されているよ。
意見を聞いてもらう権利
消費者の意見が政府の政策に反映される権利。
政府が政策を実行するとき、商品やサービスを開発するときには消費者の意見がしっかり考慮されるんだ。
消費者を守るための制度は?
政府は消費者主権を守って、公正な社会を実現するためにいろんなルールをつくっているんだ。
これらはテストによく出るから、しっかり理解していこう!
消費者基本法
消費者基本法は、消費者の権利を明確にして企業と行政の責任を定めた法律。
消費者には被害を受けたときに救済措置を受ける権利があること、情報収集をしっかり行う責任があることなどを定めたよ。
クーリング・オフ
クーリング・オフは、訪問販売などで商品を購入した後に、商品やサービスに不満があれば、一定期間内であれば返品や契約解除ができる制度。
訪問販売では、セールスマンが巧みな言葉で勧誘して強引に契約をせまることがあるんだ。
そんなとき、次のような条件のもとでクーリング・オフが使えるよ。
- 訪問販売や電話勧誘などは8日以内、マルチ商法などは20日以内であれば販売した業者に通知すれば解約ができる
- 支払った金額は全額返されて、違約金なども要求されない
- 商品を受け取っているときは、着払いで引き取ってもらえる
製造物責任法
製造物責任法は、製品の欠陥によって生命・身体・財産に被害をこうむったとき、製造漁王者に損害賠償を求めることができる法律。
PRODUCT LIABILITYの略でPL法ともいいます。
「欠陥」とみなされるのは、普通に使っている状態で商品が壊れたり、けがをしたりしたときです。
テレビを見ていたら火が出て火事になった、金づちを使っていたら柄が取れてケガをした、こんなとき商品の欠陥を証明すれば賠償してもらえるんだ。
証拠として、製品を保存したり写真や動画に撮ったりしておく必要があります。
自立した消費者になるには?
消費者は企業よりも立場が弱いです。
だから、法律や制度にたよるだけでなく、自分でしっかり判断できるようになることも大切。
自立した消費者になるために、次の3つのことを心がけよう!
自分の価値観で!
商品の情報をしっかり集めて、流行にたやすく飛びついたり、宣伝におどらされたりしないように注意しよう。
よく読もう!
契約は口約束でも成立してしまいます。
契約を結ぶときは、契約書をよく読んで内容をしっかり把握するようにしよう。
さらに、取扱説明書や警告表示をよく読んで、正しく安全に使いましょう。
疑おう!
楽をして儲かることを考えて、うまい話を持ち込んでくる人もいます。
商品の購入や契約の前に、その人は安心できる人間なのかしっかり見極めよう。
悪質な詐欺に巻き込まれないように、疑ってかかることも重要です。
消費者の権利まとめ!
私たち消費者に必要な知識を解説してきました。
特に、消費者の4つの権利、クーリング・オフや製造物責任法は、どんな内容なのか、どんなときに使えるのかを中心によく復習しよう。
消費者被害を防ぐためには何が必要なのか、自分なりに考えてみましょう。
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